ヨセミテで使える携帯電話はどれだ!?【考察】

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7-ELEVENで購入した”SpeakOut”のNOKIA1100
今回(2005.8/21-31)のアメリカ行き+ヨセミテキャンプには携帯電話を持参することにした。
通常日本ではNTTドコモのFOMAを使っているので、「WORLD WING」のサービスを使って、海外対応機種をレンタルして渡米すれば、いつもの番号、そしてiモードのメールなども利用可能である。ところが通話料金がバカ高いこと+レンタル料がかかり、おまけに海外渡航を知らない知人等からの電話が夜中にかかってきたりすればたまらない。ということで、渡米後に現地のプリペイド携帯を購入したほうがお得という結論に達した。
そこで渡米前にWEBでいろいろしらべてみると、、、、


1.FOMAに入っているSIMカード(FOMAカード)をGSM形式の電話機に差し替えると、いつもの番号で海外で使える。(ただしSIMロックがかかった電話機はダメ。)
2.アメリカではプリペイド携帯を各社が出している。年に2〜3回という渡米頻度では、これが適当か?
3.コンビニの7-ELEVENで買えるプリペイド携帯“SpeakOut”は電話機代、電話代ともに安く、また起動してから365日は電話番号や事前に支払った電話代が有効。(他社はもっと短い。)おまけにSIMロックはかかっていないというウワサ。
4.日本の携帯各社は「世界で使える。アメリカで使える。」と自社の国際ローミングサービスをアピールしているが、それをそのまま信じてはいけない。各社の電波カバーエリア図を見てみると、会社によってカバーエリアにはかなり差がある。広大なアメリカ大陸なので、人口の集中する都市部やメジャーなハイウェイ沿いにはアンテナが整備されていても、ヨセミテのように観光地とウィルダネスの隣り合ったところではいったいどうなっているのだろう。
5.Mountain Wireless – Cellular Sites in National Parks and Related Areasというページを見つけた。いつの時点の情報かわからないが、ヨセミテ国立公園内には8つの携帯電話アンテナが設置されていて、VerizonAT&T(現在はCingular)“Golden State Cellular”の3社によるもの。
Verizonはたぶんヴァレーをカバーする1ヶ所。
AT&T(Cingular)もたぶんヴァレーをカバーする2ヶ所。
地元の事業者Golden State Cellularのアンテナが一番多く、ヴァレー2ヶ所の他にワワナ、クレーンフラット、Tuolumne Meadowsの5ヶ所にあるようだ。ただWEBサイトを見てもローミング先などが分からず、自社のほかいったいどの会社の携帯電話で使えるのかは分からない。
6.Toshiさんからは「Verizon(CDMA)でしたが、TMM内及びそこが見えるところならば大体使えました。山陰に入るともうだめでしたね。携帯にはアナログモードが付いており(確かFCCにより義務化)、TMではアナログモードでつながっていたと思います。BOFのゲートでは電波が弱くて使えませんでした。バレーもアナログだったような…以上Verizonで1〜2年前の話です。」という情報をいただいていた。
ということで、今回のキャンプ地Tuolumne Meadowsは無理でもとりあえずヴァレーで使えればということで7-ELEVENの”Speak Out”を購入することとし、渡米初日にサンフランシスコそしてBerkeleyで7-ELEVENの各店を回り、Berkeleyの7-ELEVENでNOKIA1100という機種60ドル(通話料10ドル分付)と電話代25ドル分のカードを購入した。ということで、510-XXX-XXXXというBerkeley在住者のような番号の持ち主になったのである。
機種や在庫はあまり選択の余地がなく、店によっては取り扱いのない店舗もあった。
ところでこの7-ELEVENの”SpeakOut”であるが、自社で回線網をもっているわけではなく、Cingular(旧AT&T)のGSM回線網を借用してのサービスらしい。
(持参した日本の携帯からSIMカードを抜いてこの電話機に挿すと、みごとにNTT Docomoの文字が画面に現れて起動し、いつもの番号で着信もした。つまりウワサ通りSIMフリー!)
さて、この携帯をヨセミテに持参したわけだが、ベイエリアではもちろん問題なし。ハイウエイの道中も電波が入感していた。Oakdaleは◎、GrovelandもOKだったか。
ただしヨセミテに入園してからはまったく×となり、Tuolumne Meadowsも×。日程途中でヨセミテヴァレーに降りたのだがなんとここでも×だった。同行者がNTT Docomoでレンタルした「WORLD WING」の携帯N900iGを持ってきていたがこれも同様に×。つまりドコモもCingularのGSM回線網を使うので、同じというわけだ。以前得ていたCingularのアンテナ情報はGSMではなかったのである。
別の同行者がAUのGlobal Passport対応機種を持っていたが、これはヴァレーでは◎であった。(これはSprint PCSのローミングらしい。)
 別の日にタイオガパスを越えてLee Viningの町にはいると、電話機に「Other Network(つまり他社ローミング)」の文字が現れて使用可能となった。ボイスメール(留守電)に1件メッセージが入っており、それを聴くのになにやら登録が必要で、またあたふたする。
ということでTuolumne Meadowsでは仕方なくキャンプ場事務所前の公衆電話で連絡をとっていたのだが、電話中の私の目の前で一人のオッサンが携帯電話でしゃべっているのを見かけたのである。終わったのを見計らって声をかけ、携帯電話をみせてもらった。画面にはなんと「Cingular」の文字、電話機はAT&Tとなっているではないか。しかしこれはたぶんCingularでもGSM形式ではなく、前世代のTDMAもしくはAMPS(アナログ)ではないかと思う。つまりこれと同じ電話機を入手するのはいまとなっては難しい。
キャンプを終え、SFに戻ってVerisonのお店でプリペイド携帯“inpulse”のパンフをもらってきた。カリフォルニア州の電波カバー図をみてみるとヨセミテヴァレー周辺および120号線沿線がローミングエリアに入っている(ように見える)。これはたぶんGolden State Cellularのアンテナだ。
また帰国してからまたWebを調べてみるとSan Francisco Bay Area Outlying Coverageというページで「Tuolumne county is covered by Golden State Cellular, a CDMA and AMPS provider. Verizon will roam onto Golden State Cellular. Not sure if AT&T TDMA/AMPS phones will roam onto Golden State Cellular’s AMPS network (last time I tried it was January 2001 and it did not work).」という記述があった。(情報はすこし古いが…。)
おなじくこのページでは、作者は
「私のホームエリアを飛び出したときの私にとっての(どの携帯電話キャリアを選ぶかという)判断基準は、タルキートナ(アラスカ・デナリ山麓の町)で使えるか。ヨセミテとイエローストーンでおしゃべりできるか?」なのだという前提で、
AT&T TDMA/AMPS: Yes
AT&T GSM: No
Cingular TDMA/AMPS: Yes
Cingular GSM: No
Nextel iDEN: No
Sprint PCS CDMA/AMPS: Yes
T-Mobile GSM: No
Verizon CDMA/AMPS: Yes」
という結論を示している。というわけで次回(来年)はVerizon CDMAのプリペイド携帯を購入してヨセミテでの電波状況を見てきたいと思う。
「イリジウム衛星携帯電話」なんていう無敵の存在もあるが。)
皆様のほうでも、情報がありましたらお寄せください。
■参考リンク
「IT Media – 米コンビニでプリペイド携帯を買ってみた」
「国際電話の達人」
「Oh my UA!」

Hitoshi について

西村仁志です。環境共育事務所カラーズ&広島修道大学。

“ヨセミテで使える携帯電話はどれだ!?【考察】” への11件の返信

  1. GSM機にAMPS(アナログ)がないというのは意外でした。うちはVerizonの定期契約は止めて、Verizonのプリペイドにしています。今度それでTMなどで試してみます。多分OKでしょう。
    あと私の愛用はGlobalstar (www.globalstar.com)の衛星です。通話時間を含まず月30ドルほどとられます。使うと1分$1.50くらいかかります(月に3分ぐらいしか使いませんが)。
    その昔、朝早くTioga Roadで車が逝ってしまったときは、携帯電話が通じず大変でした(Lee Viningでみやげ物屋を経営するTomが車に乗せて助けてくれました)。

  2. そうでした。toshiさんはGlobalstarがあるんでした。(ウィルダネスではこれも無敵)Verizonプリペイドでの電波状況テストまたよろしくおねがいします。
    あと日本の携帯ではVodafoneなのですが、海外対応機種はW-CDMA(第3世代)+GSMですので、たぶんヨセミテでは使えないでしょう。ご存じの方はお知らせください。

  3. 7-11 Speak Out

    海外での携帯電話どうしてます?
    以前はauのグローバルパスポートを利用していましたが、いかんせん、通話エリアが少ない。しかも料金はびっくり値段。
    一番困ったのは日本から、とんでもない時間にかかってくる電話。
    最近、日本国内では以前ほど携帯電話を使用しな…

  4. にしむら様、こんにちは。
    米国の携帯は商売に少々からんでいるために多少の知識がございます。
    まず、Au by KDDIのグローバルパスポート端末ですが、米国ローミング先はSprint PCSです。
    また、米国はおおまかに800MHz帯と1.9GHz帯を使用しており、AMPSとTDMAは800MHz、SprintのCDMAが1.9GHz、VerisonのCDMAは西側(元GTE)で800MHz、東海岸(元Bell Atlantic)が1.9GHzです。CingularとT-MobileのGSMサービスは1.9GHzです。
    詳しくはWireless WeekのWeb版に載っています。
    http://www.wirelessweek.com/index.asp?layout=Research&ResearchParam=International&verticalid=467&Industry=North+America&industryid=1729&doc_id=2303
    なお、現在の携帯電話はアナログのAMPSに落ち込むと受け待ち状態でもバッテリーが急激に消耗しますので、充分な注意が必要です。CellBoostのような緊急用バッテリーを買っておくのも一案です。

  5. koba-sfさん
    コメントありがとうございました。
    アメリカの携帯電話情報をあれこれ検索しているうちにohmyusaのだいすけさんのページからkoba-sfさんのページに飛びました。ワインや食事の話たのしく拝見しています。
    携帯事情いろいろ教えていただきありがとうございます。AUのグローバルパスポート端末のローミング先は訂正しておきます。

  6. にしむら さん
    参考リンクしていただきありがとうございます。
    たしかに限られた場所で通話できるかということはとても大切なことですよね。
    あとKDDIのレンタルイリジウムのレンタル金額は修正いたしました。

  7. 「国際電話の達人」のアーバイン機長さんですね。こんにちは。
    プリペイド携帯事情いろいろ参考にさせていただきました。ありがとうございました。

  8. 先日ハワイに行く知人にこの”SpeakOut”携帯を貸しました。通話に関してはCINGULARの回線網ということで全く問題がなく便利に使えたようです。
    現地の7-ELEVENで”SpeakOut”プリペイドのカードを購入もしくはリチャージしてきてくれと頼んでおいたのですが、ハワイの7-ELEVENは本土とは別会社だということで”SpeakOut”の取り扱いがなく、レジでのリチャージもできませんでした。ご注意ください。
    (本土でカードだけ先に購入しておかないと。)

  9. 2006年夏の追加情報です。
    この7-11speakout携帯をこの夏も持参しました。
    なんとヨセミテヴァレーでは通話が可能になっていました。cingularのアンテナが建ったのだと思います。
    つまりNTT Docomoの海外対応(GSM)携帯も通話可能になっているのではと思います。みなさんからの情報もお待ちしています。

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