Yosemite Grant 150周年

今年2014年は、1864年リンカーン大統領がヨセミテ渓谷とマリポサ巨木群の保全を命じた「Yosemite Grant」に署名して150年になります。これは国家がその政策として自然景観の保全に関与する世界最初のもので、後の国立公園制度創設につながる最初のステップだといえるでしょう。
(そのころ、日本はまだ幕末でした。)
ヨセミテ国立公園ではこの150周年を記念して、年間150以上のさまざまなイベントが開催される予定です。
「Yosemite Grant 150周年」の特設サイトはこちらです。
http://www.nps.gov/featurecontent/yose/anniversary/

NHK BS『素晴らしき地球の旅「アメリカ自然保護の父 ジョン・ミューアの道を行く」』

NHK BSプレミアムで『素晴らしき地球の旅「アメリカ自然保護の父 ジョン・ミューアの道を行く」』の再放送があります。
http://www.nhk.or.jp/archives/premium/next/index.html
1月16日(木)午前9:00〜
1月25日(土)午前1:45〜
これは1995年の作品ですが、昨年亡くなられた作家、加藤則芳さんがシエラネバダ山脈の340キロに渡るジョンミューアトレイル(JMT)をバックパッキングで1ヶ月かけ、踏破される様子にNHK取材班が同行取材された名作です。
当時からビデオに録画して何度も見たり、学生に見せたりしている「私の保存版」作品です。
加藤則芳さんをご存じの方も多いと思いますが、「森の聖者 自然保護の父ジョン・ミューア」の著者で、また日本のロングトレイル文化の提唱と普及につくされておられた方です。ALS(筋無力症)を発症されて数年間の闘病のすえ亡くなられたので、この番組の放映当時の健脚な加藤さんの姿は、お元気なころが偲ばれます。
またこの旅はまた加藤さんの著書「ジョン・ミューア・トレイルを行く―バックパッキング340キロ」(平凡社)に書かれています。
番組中では、JMTを歩く加藤さんのシーンに加えて、ジョン・ミューアの生涯のエピソードが挿入されます。ミューアがヨセミテヴァレーでシエラクラブのメンバーへ自然案内をつとめるエピソードも紹介され、これが現在の国立公園でのインタープリテーション活動の源流であることも取り上げられています。
今週木曜ですね。みなさまお忘れなく!
蛇足ですが、加藤さん出演のもう一本の名作がNHKハイビジョン「探検家の世紀?異境からのメッセージ?1 自然保護の父が見た氷河 ミューアとアラスカ」です。こちらはミューアのアラスカ探検の足どりを加藤さんがシーカヤックでたどるというもので、気候変動にともなう氷河の後退、そして国立公園制度と先住民保護の矛盾を浮き彫りにした作品でした。
これも、再放送を待っていますので、また情報があればよろしくお願いします。