日米の架け橋となったアワビ漁師と画家
〜小谷源之助・仲治郎と小圃千浦の足跡をたどる〜
1897年(明治30年)に房総からカリフォルニアに渡った小谷源之助・仲治郎兄弟と男あまたち。兄源之助はカリフォルニアでアワビ事業を開拓し、弟仲治郎は千倉に戻り、器械式潜水技術者を養成して人材供給を行った。兄弟のパートナーシップは大きな功績を果たしたが、その後カリフォルニアのアワビ漁は衰退し、戦争を経てそれぞれの家族は太平洋をはさんだまま暮らし続けることとなった。兄弟が渡米してから110年目にあたる今年、兄源之助の末子・ユージン氏とその娘キミさんが初めて南房総を訪れ、小谷家のルーツをたどる。
同じ時代に渡米し、風光明媚なヨセミテ国立公園を描いて認められ、戦前からカリフォルニア大学バークレー校で教鞭をとり、名誉教授にまでなった日本人画家・小圃千浦(おばたちうら)。日米開戦後に移送されたタンフォラン日系人収容所内では美術学校を開き、多くの後進に夢と希望を与えた功績をもつ千浦は、ユージン氏の夫人ユリさんの実父である。源之助と千浦を祖父にもつキミさんは現在、ヨセミテ・アソシエーションの理事として、千浦の作品管理や講演などを行い、活躍している。ユージン氏とキミさんの来日に合わせて、お二人の協力のもと、源之助・仲治郎兄弟と千浦画伯の足跡をたどる記念講演を行う。
日 時:2007年6月19日(火)開場12:00 開演13:00 終了予定15:00
開 場:たてやま夕日海岸ホテル(館山市八幡822 TEL.0470-23-8111)
参加費:1,000円(資料代含む、ソフトドリンク付)
内 容:スライド講演
(1)「小谷源之助・仲治郎兄弟の功績」山口正明氏(南房総市在住)
(2)「小圃千浦の芸術と生涯」キミ・コダニ・ヒル氏(カリフォルニア州在住)
*終了後、かんたんなティーパーティーを用意します。
主 催:NPO法人南房総文化財・戦跡保存活用フォーラム
後 援:館山市、館山市教育委員会、南房総市、南房総市教育委員会(予定)
たてやま海辺のまちづくり研究会、オーシャンクィーン
(関係者の山口様からいただいた情報を掲載しています)
カテゴリーアーカイブ: アート
Chiura Obata, Art of Yosemite
Please join us for the opening reception of Chiura Obata, Art of Yosemite in the Yosemite Museum on June 8, 5:30 – 7:30. This exhibit explores the work of the artists Chiura Obata (1885 – 1975) who first visited Yosemite in 1927, producing watercolors that led to a series of prints made by master woodblock artists in Japan. The show extensively covers his earliest visits during 1927-1930, but includes works produced up to 1958. This exhibit displays over 30 woodblock prints, sumi and watercolor paintings, sketches, a well as his actual paints, brushes, and artifacts. The exhibit is open daily June 9 through October 21, 2007.
Yosemite : Art of an American Icon

ニュースを読んで、早速オークランドミュージアムに行ってきました。場所はダウンタウンの南東側、Laney CollegeとLake Merrittの間でした(Bartの”Lake Merritt”駅の近く)。入場料は大人$8。写真、油絵が主な展示品で、絵のいくつかは、かなり大きなものがありました。高さ1メートルほどのよく出来たHalf Domeのジオラマがあり、周りを何度もぐるぐる廻ってしまいました。個人的には1800年代の写真や油絵にかなり興味を引かれました。展示品を含む写真集『Yosemite: Art of an American Icon』(200ページ強)が販売されています。展示中の作品と共に、博物館職員や研究者の解説があり、かなり専門的で、読み応えのあるものとなっています。油絵に関してですが、写真集では、うまく色艶が出ていないように思われます。

[写真集(サイズが大きいので、部分スキャンになっています)]
ところですぐ横では、カリフォルニアの歴史に関する展が開催されており、1700年代のスペインの宣教活動、1800年中期のゴールドラッシュ、1800年後期の鉄道の発達などを含む多くの展示がなされていました。カリフォルニアが島となっていた1500年代のものを初めとする古地図もいくつかありました。また、1870年のヨセミテ観光のためのアクセスマップ(Groveland近くのChinese Campまで鉄道が来ていました)や、同じ頃の、鉄道会社が買収した土地を示す、内務省GLOによる州地図もあり、見たばかりの当時のヨセミテの絵や写真と関連させることができ、かなり興味を引かれました。
オークランド・ミュージアムでヨセミテ展
オークランドの「オークランド・ミュージアム」で5月19日〜8月26日、「Yosemite: Art of an American Icon」と題する企画展が行われています。19世紀、白人社会にヨセミテが知られていくきっかけとなった初期の西洋画家の作品や、このサイトでも紹介している日本人画家チウラ・オバタの作品(1920’s〜)、またヨセミテのモノクローム写真で有名なアンセル・アダムスのプリントなど、合計150作品を集めており、見逃せない内容になっています。
加えて、いろいろな公開プログラムも予定されています。案内(PDF)はこちら。
America’s Best Idea

展示写真は例年と同じですが、Yosemite Museumにて今年も全米58のNational Parkの写真展を開催しています。年末まで。
詳細はYosemite Todayでどうぞ。
Lyell Camp :1872

William Keith, Mt. Lyell, 1874 , Oil on Canvas (1872年スケッチ、頂上は見えていません) Hearst Art Gallery, Saint Mary’s College
John Muir Conferenceという4年に一度行われる会合が、StocktonのUniv. of the Pacificで開かれたので、聞きに行きました。午後には、スコットランド出身の親友の画家William Keithについての話があり、いくつかの絵の展示や、スライドショーがありました。写真はそのうちの絵の一枚で、1872年10月、Lyell渓谷のキャンプ地でのスケッチに基づいて描かれたものです。MuirはCarrの紹介を受けて訪ねてきたKiethらを引き連れ、ヨセミテ渓谷からCathedral Pass、Tuolumne Meadowsを越え、Mt. Lyellの麓(絵)に達します。そこで初めてKeithらは風景のすばらしさに感動します:
”At length, toward the end of the second day, the Sierra Crown began to come into view, and when we had fairly rounded the projecting headland before mentioned, the whole picture stood revealed in the flush of the alpenglow. Their enthusiasm was excited beyond bounds, and the more impulsive of the two, a young Scotchman[註:Keithのこと], dashed ahead, shouting and gesticulating and tossing his arms in the air like a madman. Here, at last, was a typical alpine landscape.”
Muirは画家たちをそこに残したまま、単独でMt. Ritterの(初)登頂を目指しました:
”They decided to remain several days, at the least, while I concluded to make an excursion in the mean time to the untouched summit of Ritter.”
「Mountains of California」の「A Near View of the High Sierra」の章より。
オバタ・レイク
Obata Lake

先日のJohnson Peak登頂のハイキングで、密かに楽しみにしていたのが「オバタ・レイク」です。
Tuolumne Meadowsの南方、Johnson Peakの麓には無名の湖が2つありますが、そのうち奥の湖が関係者の間で「オバタ・レイク」と呼ばれています。チウラ・オバタ(小圃千浦)が1930年に描いた「Lake Basin in High Sierra」の湖がこの湖だといわれています。
この絵はY.A.の発行する「Obata’s Yosemite」にも掲載されています。
Yosemite Landscapes 1855-1991
“Yosemite Landscapes 1855-1991″展がヴァレーのMuseum Galleryで開催されています。9月30日まで。 10 – 12 am, 1-4 pm。
杉山真理+きむらけい WILD LIFE ART

大阪の「茶屋町画廊」にて本日12月13日から25日まで、「杉山真理+きむらけい WILD LIFE ART」が開催されています。
杉山真理さんは「ハーフドーム・ハイカーズクラブ」のmariaさんです。
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杉山真理+きむらけい WILD LIFE ART −偉大な北米大陸の風景と動物達−
( 写真、絵画 / 二人展 )
Mari SUGIYAMA & Kei KIMURA
WILD LIFE ART
Landscapes and Wild Animals of Great North American Continent
(photograph, painting / duo)
詳細は「茶屋町画廊」のHPをご覧ください。
写真展”Experience Your America”開催
ヴァレー・ビジターセンターの隣、「ヨセミテ・ミュージアム」で全米58ヶ所の国立公園の写真展”Experience Your America”が開催されます。
10月17日(日)午後1時オープン。12月までです。