米国では現在、テロ対策のため空港での警備および保安検査等の強化が行われています。ヨセミテ行きはもちろん米国行き旅行を予定されている方は外務省、在サンフランシスコ総領事館等の関係機関および航空会社、旅行代理店からの情報にご注意ください。
ヨセミテへの旅を予定されておられる方は、プランニングと宿泊施設への予約を早い目にしましょう。国立公園内のヨセミテロッジ、アワニーホテル、カリービレッジは1年前からの予約、同じく公園内のキャンプ場は5ヶ月前からの予約です。6-8月のハイシーズンはすぐにいっぱいになっています。余裕をもって滞在プランをたてられることをおすすめします。
冬期〜春期(11月〜5月)には道路閉鎖、チェーン規制等も行われます。マイカー、レンタカーでヨセミテ行きを予定の方は公式サイトのConditions Updateやカリフォルニア・ハイウェイ情報などのサイトや天気予報等で十分に情報収集のうえお出かけください。
「ヨセミテ国立公園大好き!」BBSではヨセミテ訪問を予定されておられる方からのご質問を歓迎します。
このコンテンツ内の内容はご自身の責任においてご利用ください。
*文中略語の団体名は
NPS…National Park Service 国立公園局
YA…Yosemite Association ヨセミテ協会(非営利法人)
YI…Yosemite Institute ヨセミテ自然学校(非営利法人)
YF…Yosemite Fund ヨセミテ基金(非営利法人)
YCS…Yosemite Concession Services ヨセミテ・コンセッション・サービス(ロッジ、売店、ツアー等の独占営業会社)
MLC…Mono Lake Comittee(東シエラのモノレイク湖保全のためのNPO)
その他略称
TM…Tuolomne Meadows
ヴァレー…Yosemite Valley
などを用いている場合もあります。
カテゴリーアーカイブ: みどころ
ワワナとマリポサグローブ
Wawana & Mariposa Grove

Wawona Hotel
ワワナはヨセミテ渓谷から南に40キロ、国立公園の南端にあるエリアです。(公園の南ゲートからは約6キロ)ここワワナも歴史のある地域で、19世紀にたてられたワワナ・ホテル本館、またマーセド川南支流を屋根付きの橋を渡るとPioneer Yosemite History Centerがあり、開拓時代の建物群を観ることができます。ホテルの前の草原には9ホールのゴルフコースが広がっており、プレイを楽しむこともできます。
近くにはジャイアントセコイアの森Mariposa Groveがあり、ヨセミテヴァレーとならぶ公園のもうひとつのハイライトです。ジャイアントセコイアは樹齢3000〜4000年にもなり地球で最も長寿の生命体といえるでしょう。ここでは森の中を巡るハイキングやトラム(屋根無しバス)ツアーを楽しむことができます。


山火事?
Fire Management

マリポサグローブでのマネジメントファイア
ヨセミテでは時折、自然発火による山火事が起きる。1990年には大規模な火事がおこり、そのため国立公園は夏シーズン中長期にわたって閉鎖され、一般客は立ち入れなかった。いまでもそのとき焼け焦げた森をヨセミテ渓谷からクレーンフラットに向かう道路沿いにみることができる。(余談だが、一説によるとその夏はビジターのいないヨセミテ渓谷では在庫していた食料が食べ放題だったとかで、いまでも関係者の間で「あの夏は最高だった」と語り草になっているらしい。)

火事が時折起こることで森の中に日光が入り、樹木の世代更新が促進されることが、森の健康を保つことにつながるのである。また何十年も火事のない森には乾燥した枯れ枝等が蓄積し、いったん火がつくと手のつけようがない大規模で壊滅的な火災に発展する可能性がある。
ジャイアント・セコイアの樹は、種の発芽に熱が必要不可欠(山火事の熱で松ぼっくりのかさが開き、中の種子がはじけて飛ぶ)であることも研究によって明らかになっている。また黒く焼け焦げた幹は樹皮が周囲から発達して被い、焼け焦げた部分を自分で治癒してしまうという、まさに「山火事と共生する樹」であることがわかったのである。
このような理由から、公園管理事務所では10年に一度位のローテーションを組み、公園中の森に定期的に森に火を入れる作業を行っている。
眺望のきくところでは、空に煙がたちのぼっているのを見かけることがあるかもしれない。それはたいていマネジメントファイアによる煙だ。グレイシャーポイントでは、「MANAGEMENT FIRE,DO NOT REPORT(見えている煙はマネジメントファイアだから、通報しなくていいよ。)」という標識が上がっていることがある。さらにその説明と作業エリアの地図まで掲示してあり(左写真)、公園管理事務所の仕事内容を理解してもらうという姿勢が見える。
ジャイアントセコイアの森、マリポサグローブで偶然にもファイアマネジメントの作業現場に遭遇したことがある。立入禁止にもすることなく、トラムの通る道沿いの樹からも炎が上がっていた。もちろん国立公園局の消防車が待機しており、仮設プールに大量の水を貯め、燃え具合を消防士(女性もいた)が顔を真っ黒にしながら管理していた。ふだんはビジターが目にすることのない風景だが、国立公園を裏からささえる役割の大変さと大切さを感じた。