ヨセミテへの行き方あれこれ


環境共育事務所カラーズのツアー1996/トンネルビューにて

 ヨセミテへの旅を予定されておられる方は、プランニングと宿泊施設への予約を早い目にしましょう。国立公園内のヨセミテロッジ、アワニーホテル、カリービレッジは1年前からの予約、同じく公園内のキャンプ場は4ヶ月前からの予約です。夏シーズンはすぐにいっぱいになっています。余裕をもって情報収集し、旅行プランをたてられることをおすすめします。

 日本からヨセミテに行く場合、パックツアーから個人旅行までいくつかの方法があります。しかし私はヨセミテの心洗われる多様な自然に触れ、体験するためには最低でも3〜4日の滞在(もしくはそれ以上)が必要だと思っていますが、それは悲しいかな日本人の一般的海外旅行スタイルからはなかなか程遠いという現状があります。
 ヨセミテで日本人に会ったら「どうやってここに来ましたか?」と尋ねるようにしています。日本人のヨセミテへの行き方はだいたい以下のようなパターンです。

1.大手旅行会社による「アメリカ西海岸」ツアーに参加する
 もっとも簡単だが、もっともおすすめしないのがこの行き方。サンフランシスコからの日帰りオプショナルツアーも同様。ヨセミテ国立公園での滞在時間は約3時間。昼食をとりヨセミテ渓谷の巨岩群を「車窓から」眺めておしまいと思っていただいてもいい。退屈な移動時間が長い割にその甲斐がない。某社のサンフランシスコからの日帰りツアー(日本語ガイドも有)では朝6時30分出発、帰着は午後10時30分。これではバスで疲れにいくようなもの。これで「ヨセミテに行った」というのは悲しすぎる。

2.大手旅行会社による「アメリカ国立公園めぐり」ツアーに参加する
 次におすすめしないのがこの行き方。「アメリカ国立公園めぐり」ツアーなどでは、グランドキャニオン、ザイオン、デスバレーなどとあわせて2〜3の国立公園を周遊し、各1〜2泊という日程を組んでいるものが多いが、結局強行スケジュールでむだな移動日が多く、ツアー客同士の楽しいボヤキあいに参加することになるだろう。欲張らず一つに絞りこみ、きちんと見ないと地球に失礼!

3.サンフランシスコ発のCalifornia Parlor Car Tours社のツアーに参加する。
 1泊2日、2泊3日のコースがある。渓谷内のヨセミテロッジまたはアワニーホテルの宿泊。個人での宿泊予約は取りにくいところなので、はじめてのヨセミテ訪問で2〜3日の滞在日程で良ければこのツアーは現実的な選択。ただし現地発ツアーなので、前後サンフランシスコ滞在予定を自分で手配しておく必要がある。またガイドは英語。
 2泊3日の場合のスケジュールは、1日目は朝8時にサンフランシスコ発。お昼すぎに到着し昼食。午後は渓谷付近をバスで周遊。2日目は完全フリー。3日目は午後出発なので午前中は渓谷内で過ごせるというスケジュール。(1泊2日の場合は中日のフリー日がなくなる。)3泊に延長もできるという情報もあるので、問い合わせてみてほしい。
問い合わせ:
California Parlor Car Tours
Cathedral Hill Hotel,1101 Van Ness Ave. San Francisco CA 94109
 TEL.(415)474-7500 FAX.(415)673-1539
ホームページ(日本語あり)

4.日本ネイチャーゲーム協会の「ヨセミテ自然学校」に参加する
 ヨセミテ国立公園内にYosemite Instituteという民間の宿泊型自然学校があり、主に学校団体を受け入れ、インストラクターがついてアウトドア体験や自然学習を行っている。社団法人日本ネイチャーゲーム協会は自然体験活動の普及にあたっている団体で、毎年このYosemite Instituteに滞在し、ここのプログラムに参加するツアーを実施している。(夏休みまたは冬休みの時期、約1週間の日程。)
1 〜3とは異なり、いわゆる「観光」ではないので要注意。宿泊先はホテルではなく、日本でいうところの「少年自然の家」みないなところ。(ドミトリーで二段ベッド、トイレ、シャワー共同、アルコールとプライバシーはない。)またプログラムは「野外授業」をイメージしていただくと良いとおもう。
問い合わせ:
日本ネイチャーゲーム協会 TEL.03-5376-8050 FAX03-5376-8040

5.環境共育事務所カラーズが企画するツアーに参加する。
 1995、96、97年の3回、いずれも9月に実施したツアー。JTB京都支店の旅行主催。渓谷内のヨセミテロッジに5泊滞在という日程で、公園南部にあるマリポサグローブのセコイア巨樹群、渓谷を1000mの高さから眺望するグレイシャーポイント、北部のツォロミーメドウにまで足を延ばし、公園内の多様な自然を満喫できる。フリーの日が2日間ありトレッキングも楽しめる。(すみません。この形式ではもう実施しないと思います)

 西村仁志/環境共育事務所カラーズではヨセミテでのキャンプ&ハイキングのグループ(4〜8名程度)のコーディネートを引き受けます。シーズンは5月〜10月。1年から半年前には打ち合わせに入る必要があります。お問い合わせください。
問い合わせ:
環境共育事務所カラーズ


6.Yosemite AssociationのField Seminarに参加する
 Yosemite Association(http://www.yosemite.org)は公園内での教育啓蒙活動、出版事業を行う非営利の会員制公益団体です。この団体が主催する宿泊型のセミナーが2月〜10月に行われています。だいたい3日間〜4日間の日程で、動植物、絵画、写真、バックパッキングなどさまざまなテーマでセミナーが行われ、セミナー受講者の宿泊予約は優先的に取り扱われます。現地集合ですのでヨセミテまでの足は各自で確保する必要があります。

7.Sierra ClubのOutingsに参加する
 Sierra Club(http://www.sierraclub.org)はヨセミテでのジョン・ミューアの環境保護活動を母体に創設された世界初の環境保護NGOです。いまでも大自然へ出かける「アウティングス」は活動の柱のひとつです。詳細はホームページからどうぞ。

8.宿泊と交通を個人で手配する。
 レピーターとしてふたたびヨセミテを訪れる場合や、キャンプを楽しみたい場合にはこの方法をおすすめします。ただし宿泊予約の難関を突破する必要あり。交通や宿泊、キャンプのページをご参考に。

9.自分で仲間を集め、自分たちだけの「ヨセミテツアー」をつくっちゃう。
 お仕着せのツアーでは物足りない方はオーダーメイドで旅行会社に手配させましょう。飛行機、専用バス、宿その他を手配してもらい、料金設定してもらいます。10名くらいでツアーが成立すると思います。ただし1年くらい前からは交渉に入る必要があります。
 ヨセミテへの造詣が深い西村仁志をツアーゲスト/アドバイザーとしてツアーに招待していただくとあなたもわたしも幸せになれるはずです。


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