2007年02月18日

Kearsarge Pass

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写真:Kearsarge Pass北側斜面から望む南西方面Kings-Kern分水嶺の山並み(2枚張り合わせ写真)。

1864年夏、探鉱者のThomas Keoughらにより、インディアンが使っていたOwens ValleyとSouth Fork Kings Canyon(Kings渓谷)を結ぶKearsarge Pass(11,845ft.)を越えるルートにトレイルが作られました。7月末、South Fork Kings渓谷一帯を調査し終えたCalifornia Geological Survey(Whitney隊)のBrewer、Hoffmannらは、このトレイルを使いシエラの分水嶺を東側へ越えます。Owens Valleyを北上した一行は、Mono Pass(ヨセミテではなくLittle Lakes Valleyの奥の峠)で再びシエラを越え、西側Mt. Goddard周辺の調査を行なった後ワオナに集結、10月になるとClarence KingとRichard Cotterは、州立公園に指定されたばかりのヨセミテ渓谷へと入り、公園境界の測量を行うことになります。1873年及び1875年、友人と共にヨセミテからKings渓谷を訪れたMuir一行は、同様にKearsarge Passを越えてOwens Valleyに入ります。このときMuirはMt. Whitneyの登頂を3度試み、2度成功しました。Brewerは日記の中で(1864年7月27日)、Kearsarge Passからの風景を”the whole scene was one of sublime desolation”と、その荒涼さを書きとめています。一方Muirは、『The Mountains of California』(1894年)で、”Surpassing grandeur of scenery”と雄大さを指摘しています。両者の好みが分かれて興味深いところです。

前置きが長くなりましたが、Kearsarge Passからの景色は一見に値します。峠への上り口は標高9,200ft付近のOnion Valley THです。ここはIndependenceの町の395号と、Market Streetとの交差点からOnion Valley Roadを西に14マイル弱ほど進んだ行き止まりにあります。THからは、高度差約2,600ft.、片道5マイルの整備されたトレイルを、高度障害に注意してゆっくりと、途中の景色を楽しみながら数時間も歩けば峠にたどり着き、南シエラの荒々しい山並み、眼下に広がる深く削られた谷や、所々に散らばる青い湖を展望することが出来ます。余裕があれば、峠の北側の斜面をできるだけ上がってみましょう、登るほどに展望が開けます。


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Kearsarge Pass:左側最高峰はMt. Brewer(13,570ft.)、右奥の谷はKings渓谷上流のBubbs Creek。

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地図

投稿者 toshi : 2007年02月18日 00:23
コメント

昨年も情報を頂きました さかたです。今年は

雪が少ないようですね。この夏もJMT最後のセクションKearsarge PassからMt Whitneyを目指します。今年はWhitney西側のKern River流域で、幻のゴールデントラウトをフライで釣ろうと準備をしています。雪が少ない⇒蚊が少ない⇒水生昆虫が少ない⇒魚がハングリー⇒大漁 と皮算用しています。腕前は置いといて!

Kearsege Passからは雄大ですね。Kearsege Lakeはキャンプ禁止でした。 ローンパインのレンジャーステーションが新装になったビジターセンターの中に移って、街中から南へ歩くこと30分と、大変です(車を持たないハイカーには)

ビショップでパーミットを取ろうか、ローンパインで取ろうか思案中です。 LAからならローンパイン、RENOからならビショプになりそうです。

Posted by: さかた : 2007年02月19日 18:03