ほんとうはこの年2月に10回目のヨセミテとなるはずの旅を計画していたのだが、9/11テロのあおりをくって、最終決断が延び延びになって結局中止してしまった。
記念すべき10回目は3ヶ月遅れの5月にようやく実現した。そういえば前回の9回目のヨセミテは帰りにハワイ島に寄って帰ってきたので日本の帰国は9/7。事件はその4日後だったので、もうすこしで足止めを食って帰れなくなるところだった。(ハワイに足止めなら大歓迎だが。)
今回は、たつろうさん、けいこさん、えいこさん、橋本ファミリー4名にあさやんと私という総勢9名の賑やかな旅だ。
フェア・リンク航空のカナディアン・ジェット
5/28
今回はいつもの関空のUA810便ではなく、ANAで伊丹〜成田〜サンフランシスコという経路でいく。(これが安かった。)伊丹〜成田はカナダ製の50人乗りのジェットで、これがなかなか快調だった。(機内は狭いけど)
サンフランシスコ到着後、Hertzでレンタカー借り出し。今回はFordの4WDワゴン。ベイブリッジを渡り、バークレーへ。この日は友人宅泊。夕方そこの子AnthonyとUC
BerkeleyのLawrence Hallというこどもたち向けの科学教育の施設を見学に行く。
ここは日本でも古川和さん(この人もヨセミテつながり)が普及につとめておられるGEMSという体験的な科学教育カリキュラムで有名だ。Anthonyは「昆虫」のクラスを受講しており、この風景を見せてもらったがホントに楽しそうだった。
5/29
ゲスト達をお迎えに再びサンフランシスコ空港へ向かう。
人数が多い(総勢9名)のでもう一台ミニバンを借り、こちらはあさやんが運転。
またバークレーに渡り、いつものHoliday Inn Expressにチェックイン。その後アウトドアショップR.E.I.に買い出しにいく。近くの中華料理屋で皆で夕食。
5/30
8時に出発。今回はクルマ2台なので、バックミラーを気にしながら走る。ハイウエイ120の道中は非常に順調。(慣れた道のりだ。)途中これまたいつものフルーツスタンド"GICO"に立ち寄り、フルーツ、ドライフルーツ、野菜、ピクルスなどを仕入れる。いまの旬はストロベリーにチェリー。食べても食べきれないほどの量が安くで売っている。
いつものペースで入園。1200にClane Flatのガスステーションで昼食休憩。
ヴァレーに下り、まずはトンネルビューへ。天気は最高。
水量たっぷりのBridalvail滝、Yosemite滝をみた後、アッパーパインキャンプ場にチェックイン。
この日はバークレーの友人たちのグループも一緒にキャンプディナー。おばさま達が腕を振るってくれ、イタリアンな夕食。総勢14〜5人はいたのではないだろうか。
5/31
この日はいわゆる「グランドツアー」のコースへドライブ。まずはEl Capitan下で岩肌を眺め、クライマーの姿を捜す。(夏には必ず誰かがいます。)その後ジャイアントセコイアの森Mariposa
Groveに向かう。トラムには乗らずにゆっくりと森の中を散策して、この森の中で一番デカい「グリズリージャイアント」と「トンネルツリー」まで登る。グリズリージャイアントにはシカがいた。
えいこさん、けいこさん、たつろうさん、橋本さん親子(くにさんとひとみちゃん)がハーフドームをめざして朝6時に出発。ハッピーアイルのトレイルヘッドまで見送る。「いってらっしゃい。」
午前中はミラーレイクへバークレーの友人親子とお散歩。さすがにこの時期は水が多く美しい。お昼はひとりキャンプサイトで自炊して食べる。
その後ハウスキーピングキャンプでシャワーとお洗濯。帰ってきて昼間からビールを飲んだら猛烈な眠気に襲われて、テントで夕方までお昼寝してしまった。
午後6時に次々とみなキャンプサイトに帰着。この日はすやまさんファミリーと帰国日がせまったせーちゃんがキャンプサイトを訪ねてくれた。一緒にキャンプディナー。
このときすやまさんにHot Creekのハナシを聞き、「それは明日行かねば」と決心した。遠いけど。
6/2
この日は全員フリータイム。キャンプサイトで読書&ビールで過ごす人や、レンタル自転車で走り回る人、ショッピングの人など様々。
私は朝早くから一人クルマでハイカントリー・Tioga Pass方面へ向かう。途中Clane Flatで給油して、120号線をさらに東へ向かう。途中Olmsted Point、Tenaya Lakeで休憩。道路際にはところどころ残雪もみかける。
Tuolume Meadowsではビジターセンターに立ち寄る。ここも残雪があり、建物の中は薪ストーブが焚かれていた。
Lambert Domeではクルマを置いて真ん中あたりまで登ってTuolume Meadows全体にご挨拶。さすがに空気が薄く(ここは2600mを越える)息がすぐに切れる。
さらにクルマを走らせてTioga Pass(3000m)までくるとさすがに気温も低く、残雪もたっぷりで6月とは思えない。
峠を越えると、こんどは荒涼とした風景のなかを高度がぐんぐん下げていく。Mono Lake湖畔の町Lee Viningに下り、そこから395号線でMammoth Mountainに向かう。Mono Lakeより南下するのは初めてだ。
395号線は砂漠の中、右手にそびえ立つシエラネバダ山脈を見ながら走る。
Mammoth Mountainにはお昼に到着。ここは夏はハイキングや釣りやゴルフ、冬はスキーが楽しめるリゾートの街だ。
ランチを食べて、ビジターセンターでHot Creek(温泉川)の場所を聞き、そこへ行ってみることにした。
395号線に戻ってさらに南下し、聞いていた分岐点を無事左折して細い道に入っていく。さらに進むと舗装もなくなり、砂埃を上げながらさらに進むとようやくパーキングに到着。
川の方に下っていくと湯煙が立ち上っている。ちょいと上流の方を見てみると10数名の人たちが川の中で身を寄せ合っている。とりあえず川岸で水着に着替え、川に入ってみると冷たい普通の川。「あれれ」と思いつつもその人達の方に近づいていくとだんだんと水温が上がり、その付近は丁度適温になっているではないか。これで「身を寄せ合っている」意味がわかった。ちょうどそのポイント付近で川底から暖かい湯が吹き上がっていて適温なのだ。またこの人の群の中心には麦藁帽をかぶったインタープリターが温泉や火山活動についてのハナシや質疑応答をしているではないか。(裸のインタープリターだ。)かれこれ1時間ほどそのグループの中にいたのだがまさに老若男女さまざまで、おまけに犬も2匹いた。
さてもう2時。ヴァレーまでは約2時間すこし?かるので、そろそろ帰らないと遅くなってしまう。
この日は最後の夜。焚き火を囲んでみなでおはなし。
6/3
この朝でキャンプを閉営し、出発。毎度の事ながら朝露に濡れたテントは十分には乾かないので、そのままクルマにつっこんで走る。お昼ごろにはだいたいEscalonあたりでランチにするのだが、このあたりはいつも晴天で暑いので、駐車場にテントを拡げれば5分ほどで乾いてしまう。
3時にはサンフランシスコに到着。ジャパンタウンのミヤコホテルにチェックインした。この日は寿司屋で乾杯。
6/4
朝、ゲストたちを空港まで送る。みなヨセミテを楽しんで、いい表情で帰国の途につかれた。
さて私の楽しみはこれでは終わらない。バークレーの友人宅に戻り、またヨセミテで一緒だった別の友人のところに一緒にランチに行くと、「今夜オークランド・アスレチックスVSシアトル・マリナーズ見に行くけど、一緒に行く?」という話がでて、そりゃ二つ返事で「行く行く!」。隣町のオークランドにマリナーズがきているのだ。
夕方BART(ベイエリア各都市を結ぶ電車)にのってコロシアム(地元の人はこの球場をこう呼ぶ。)へ。シートはイチローの守備位置のライト近くにとり、ビール飲んでプレイボールを待つ。
メジャーリーグは初体験だがこれがなかなか面白いものだ。DJのノリと観客のノリ、がバッチリ一体化してスバラシイ。球場内のバーやショップも面白いし、時間があれば早くから球場入りして、練習風景からみるのも良さそうだ。
イチローのヒットも見られたが、結果は地元A's(地元の人はアスレチックスとは呼ばずエイズと呼ぶ。)のサヨナラ勝ち。リリーフの長谷川が打たれたので心境は複雑だが、地元のひとたちと一緒に騒げたので、とにかく面白かった。
イチローを見たい方はここをクリック。
6/5
朝は、Anthonyが行ってる小学校を見せてもらいに一緒にくっついていく。この学校は「Malcolm X School」という名前の公立の小学校。マルコムXなんて名前のついた公立の小学校は全米どこを探しても珍しいだろう。バークレーならではだ。
ここはとりわけアート教育に力を入れた学校で、校舎のあちこちに生徒達の作品が飾られているがなかなかレベルの高いユニークなものだった。
お昼はヨシエさんと一緒にとった。「ヨセミテ大好き!」BBSによく書き込んでくれる方。ベイエリア在住の「シエラネバダ大好き!」な元気な女性だ。お互いの積もる話をいっぱいしても時間が足りないくらい。また再会を約束してお別れ。
午後は前から行きたかったPoint Reyes National Seashoreへ。(サンフランシスコの北にある国立海岸公園)これがなかなか美しい海岸線。もう夕方近くになってしまって長居ができなかったので、また次回はまる一日使って楽しみにいきたいものだ。